岩手県陸前高田市、広田半島ある
「森の小舎」に佇む赤い郵便ポスト。
送られる手紙の宛先は、亡くなった方々。
大切な方を亡くした人々の心の拠り所と
なっている。
昨年(2020)9月のデスカフェ・サミットで行われたデスカフェで、3.11の東日本大震災後に設置
された「漂流ポスト」の話をしてくれた映画プロデューサー兼監督がいた。野村展代(のむらのぶ
よ)さん。『半落ち』(2004)で日本アカデミー賞の映画賞を総なめにした佐々部清監督が2020年3月31日に急逝した時も、前作に引き続き同監督制作映画のプロデューサーとして佐々部ファ
ミリーにいた女性である。
その始まったばかりの映画こそ、「漂流ポスト」を題材に綴られるはずの映画だったこと、そも
そも「漂流ポスト」とは誰のために立っているポストなのかという話を通じ、3.11の記憶とともに、突然襲われる無防備な死別の受け止め方を深く考えさせられる話であった。この時、佐々部監
督の映画と同時に野村さん自身が監督として、「漂流ポスト」のドキュメンタリーを撮る予定だっ
たことも知らされた私たち。亡くなった人への思いを綴り、返事の来ない手紙を受け取るこのポ
ストのドキュメンタリーとは、どんな作品になるのか。以来、その完成を待っていたのは私だけで
はないだろう。
表題のこの映画こそ、その完成作であることに間違いはなかったが、野村監督の思いは、3.11
や漂流ポストより深く焦点を絞ったところに置かれて仕上がっていた。佐々部監督との突然の別
れをどう受け止め、前へ進むのか。探り続けた果てに、漂流ポストに手紙を書く立場になった自
分を受け入れ、俳優・升毅(ますたけし)と伴に監督を思う人々と語り、手紙を預かる旅に出る。
そして、その手紙を投函する先はもちろん「漂流ポスト」。
死を悼む先にようやく見つけた、「それでも私たちはいきていく」というメッセージを込めた一作。死んだって、ずっと一緒。やっぱりいるじゃん、ほらそこに・・・。別れは必ず、次の一歩に繋がる。私はこの映画から、また一つ勇気をいただいた。
(文責:萩原真由美 編集者・医学ジャーナリスト)
上映館(渋谷)での舞台挨拶を終えた野村監督と升さん。
「こっからパーマカルチャー」(ゆめのたね放送局・関西チャンネルより毎週火曜日21:30〜22:00配信)
9月7日(火)21:30~放送の「こっからパーマカルチャー」は、デストーク月間の番外編をお届け先月”デスカフェガイド”をご紹介下さった 吉川直人さんに再び登場いただきます。
というのは… 前回放送分の収録後、吉川さんが現在研究されてることについてお話し下さって、それがなんとも探究心くすぐられる内容だったので、「またぜひ番組でお話しください」とお願いしました
今回は吉川先生の「死の対話の場」研究の、より詳細にふれてお話しいただきます。
テーマである「死」のみならず、「コミュニケーション」や「場づくり」、「自己探究」に関心ある人にとってもとても興味深い内容だと思いますので、ぜひ聞いて下さいね。
弔辞ワーク/絵本を使った対話/414カード/死生観光トランプ/どせばいいカード/引出しノート・引出しカード/死の体験旅行/研究の先にみえる可能性や希望
【番組の聴き方】
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《吉川直人さんプロフィール》
京都女子大学 家政学部生活福祉学科 助教。
介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士の資格をお持ちで、ご専門は社会福祉学・介護福祉学。
2018年に青森で初のデスカフェ立ち上げに関わり、2019年から全国のデスカフェのフィールドワークを開始されました。
国内のデスカフェの特徴である多様性に着目し、更なる発展とネットワークの構築のため、2020年9月に世界的にも初となるデスカフェサミットを企画開催。
主要著作には、「国内のデスカフェの現状と可能性 : 多死社会を支えるつながりの場の構築」、「介護福祉士国家試験模擬問題集」があり、
5月中旬に国内初のデスカフェ紹介本を出版されました。↓
★デスカフェ・ガイド~「場」と「人」と「可能性」~(クオリティケア)執筆代表・企画 吉川 直人/執筆・編集 萩原真由美
https://www.amazon.co.jp/dp/4904363906/
★デスカフェ・ポータル
https://deathcafe.jimdofree.com/
《Special thanks 》
★楽曲提供★
オープニング:『Sol』by
Chasqui from 『Oracion』
トークライブ:CD『夏のわすれもの』
by Prune
エンディング:『人類のうた』by かむあそうトライブス from 『MAXI
FOUNDATION』★番組へのご感想、応援メッセージをお待ちしています♡
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番組特製 "地球愛が深まるステッカー” ご希望の方は、facebookの番組ページ宛に郵便番号/住所/氏名と共にメッセージを送ってくださいネ。
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英・Guardian紙による2021年7月25日付けの記事で、英・イルフォードのレッドブリッジ中央図書館で実施されている、人々が死や喪失に向き合うに当たり役立つ書籍の展示が紹介されています。
同館では2018年に、死についてオープンに話し合うことを目的とした“Death Positive Libraries”という活動を開始し、書籍の展示以外にも、読書会や作家による講演、映画の上映、芸術作品の展示、死について語り合う「デスカフェ」の開催等の取組を行ってきました。
記事によれば、“Death Positive Libraries”の活動には同館を含め英国内で3館の図書館が参加していますが、現在、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる死者数の増加を受け、活動が全国展開されることになりました。英国の慈善団体Libraries Connectedは、この3館及び英・ノーザンブリア大学の研究者と協力し、図書館における取組実施を支援するためのフレームワークの作成に取り組んでいます。
UK libraries become ‘death positive’ with books and art on dying(The Guardian, 2021/7/25)https://www.theguardian.com/books/2021/jul/25/uk-libraries-become-death-positive-with-books-and-art-on-dying [1]
関連:
Death positive libraries: A national framework(Libraries Connected, 2021/6/24)https://www.librariesconnected.org.uk/news/death-positive-libraries-national-framework [2]
※Libraries Connectedによるフレームワーク作成についての記事です。
※満席となりました※5/8 『死』と『生』を絵本で語り合うデスカフェ~多死社会を迎えて~(小金井市立貫井北センター)http://www.ntk-koganei.org/news_events/disp.php?ne_id=837 [3]
※小金井市立図書館貫井北分室・公民館貫井北分館連携事業として2021年5月に実施された「デスカフェ」に関するイベントの紹介ページです。
参考:2019年の“I Love My Librarian Award”受賞者が発表される(米国)
Posted 2019年12月11日https://current.ndl.go.jp/node/39714 [4]
※「「死と死ぬこと」をめぐるコミュニティ向けプログラムを展開した公共図書館員」も受賞しています。
去る7月24日(土)、現場の医師3人が本気で「死」について語るオンライン・カレッジがありました。これは名古屋市にある地域医療の拠点「総合病院南生協病院」の医師たちが定期的に行っている、医療の質向上のための公開ディスカッションです。その第3回のテーマが「死」。コロナ禍の中で現代の地域医療を考える上で、死から目を背けることはできないという現場の思いから実現したテーマでした。ここで医療者たちが考える死とは、患者の死、医療と看取りのことかと思いきや、このカレッジの真摯なまなざしは、「自分の死」と向き合わなければ本当に「他人の死」には向き合えないと考えたことです。
臨床医が集まって、本気で自分の死との出会いや死への思いを語り、死に迫るのは、医学ジャーナリストの私であっても初めて聞く体験。研修医の岡本爽希先生は“帰ってきた死”について、非日常空間で死が扱われ、たまにやって来る死の日常のほとんどは事件や安楽死議論のような他人ごとであった時代が終わり、リアリティをもって日常に帰ってきた背景を正確に描写。
NPO法人地域医療連繋団体.Needs 代表理事でもある進谷憲亮医師は、「延命治療しますか?」という問いに、たとえ家族であっても決められないのが当然の反応であることを、自分の死を考えることを通して深堀。
キューブラー・ロスは「死の受容の5段階」を示しているが、全員が死ぬまでに受容に至るとは限らず、身近な人は亡くなった後も受容できないことがあると指摘。ACP人生会議で繰り返し話し合っても、決められるかどうかわからないのが死へのプロセスで、自分だって「どう死にたいか」はイメージできず、最期まで「どう生きたいか」としか考えられないと正直な発言を。ACPの決まり文句「最後はどこでどう死にたいですか?」「延命治療はしますか?」というあの日本語を、「人生最期まで、どんな生き方を貫きたいですか?」に変えないとACPは成立しないと思っていましたが、まさにそれを代弁してくれました。
がんの死にも多く立ち会ってきた外科医の高木拓実医師は、信頼していた先輩医師のがん死に寄り添い、どんな専門家でも「人間は、生まれ方と死に方は選べない」、本当の自己決定権は誰も持っていないと提言。これにも、実に同感。だからこそ、生まれて死ぬまでの「生き様だけが死に様を決める」という、デスカフェでいつも語られている真実とオーバーラップした発言でした。高木先生はさらに付け加えて、生=死という意味を「私たちは生きながら死に続けている」と言い、死に方を選べないから自分の死の意味を考えるのが人間であると再認識をくれました。いくら医療が発達しても、生まれ方と死に方に100%人力が届ないからこそ、生と死が尊いことを医者が語ってくれた、それにある種の感動を覚えたひと時でした。
(文責:萩原真由美)
毎年8月を”よく生きるために「死」を考える”デストーク月間と定めてお届けしております「こっからパーマカルチャー」(ゆめのたね放送局・関西チャンネルより毎週火曜日21:30〜22:00配信)、
2週目にあたる10日(火)は、京都女子大学 家政学部・生活福祉学科 助教で、『デスカフェガイド』の企画および執筆を手掛けられた吉川直人さんをゲストにお迎えします。
「デスカフェ」とは死について気軽に話し合う場、死をタブー視せず受け入れて語り合う場です。
宗教、国籍、年齢、性別等に関係なく、終末期、看取り、近親者の死を経験した人から、死について関心がある人、また死について学びたい人々が分け隔てなく集まり、上下関係や利害関係もなくつながる場として世界的な広がりをみせている「デスカフェ」。日本では多様なタイプが独自の発展を遂げているとか。
『デスカフェガイド』は、本邦初のデスカフェ・ガイドブックとして今年5月に出版されました。
ご専門が社会福祉学・介護福祉学の吉川さん。2018年に青森で初のデスカフェ立ち上げに関わり、2019年から全国のデスカフェのフィールドワークを開始。国内のデスカフェの特徴である多様性に着目し、更なる発展とネットワークの構築のため、2020年9月には世界的にも初となったデスカフェサミットを企画開催されました。
本日は「デスカフェ」および「デスカフェガイド」についてご紹介いただきます。どうぞお楽しみに
〜Topics〜
デスカフェ・ガイドってどんな本?/企画制作のきっかけと目的/興味深い開催方法のデスカフェ
吉川さんの死生観/将来ヴィジョン
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《吉川直人さんプロフィール》
京都女子大学 家政学部生活福祉学科 助教。介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士の資格をお持ちで、ご専門は社会福祉学・介護福祉学。
2018年に青森で初のデスカフェ立ち上げに関わり、2019年から全国のデスカフェのフィールドワークを開始されました。
国内のデスカフェの特徴である多様性に着目し、更なる発展とネットワークの構築のため、2020年9月に世界的にも初となるデスカフェサミットを企画開催。
主要著作には、「国内のデスカフェの現状と可能性 : 多死社会を支えるつながりの場の構築」、「介護福祉士国家試験模擬問題集」があり、
5月中旬に国内初のデスカフェ紹介本として「デスカフェ・ガイド「場」と「人」と「可能性」」を出版されました。
Amazon での取扱いも始まっております。https://www.amazon.co.jp/dp/4904363906/
《Special thanks 》
★楽曲提供★
オープニング:『Sol』by Chasqui from 『Oracion』
トークライブ:『勾玉の娘』/『道化師』by Prune from『夏のわすれもの』
エンディング:『人類のうた』by かむあそうトライブス from 『MAXI FOUNDATION』
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ルイジアナ州ニューオリンズにある2か所の大規模な大学病院を舞台に、ICUに働く臨床医100人とコメディカル(看護師や薬剤師、セラピストなど)100人をアトランダムに2群に分けて、継続的なデスカフェ体験が彼らのバーンアウトを防止する手立てになるかどうかを調べたそうです。
この実験的デスカフェが実施されたのは、2020年4月からの6ヵ月間。登録された200人のうち、無作為に選ばれた100人(医師50人、コメディカル50人)が、登録1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後の3つの期間に分かれて、心理療法士がホストをする2週に1度の報告会に参加。この報告会がいわゆる医療機関で行われるカンフェレンスなどではなく、死や喪失、グリーフ、病気の重症化などについて、その時々の思いや不安を口にできるデスカフェとして行われたのでしょう。
ICUで働く医療機関の従事者にとって、一般外来や病棟よりも死や重症患者が身近な存在なのは想像に難くありません。ましてこの期間は、COVID-19による感染症対応にどの医療機関も影響を受け、働く者にとっては心身ともに負荷が増えていたのではないかと思われます。それだけにバーンアウトしてしまう危惧も大きく、働く人々のメンタルヘルスが重要な課題なのは当然のことです。
さて、デスカフェを体験した100人にとって、体験しなかったもう一方の100人と比べて、デスカフェにバーンアウトを回避する効果はあったのでしょうか? 6ヵ月後にはどちらの被験者も「マスラッハバーンアウトインベントリー(MBI)スコア」というバーンアウトのリスクをみる尺度測定と、うつ病や不安障害の傾向を診るアンケート調査が行われ、さらにその中から個々人へのインタビュー調査も行われました。
報告されている論文によれば、ICU臨床医のバーンアウト率が50%を超えると、デデスカフェは、心身が消耗し燃え尽きてしまうプロセスで、それを防ぐ役に立つ可能性があるという結果がでているようです。まして、このコロナ禍で、人と会って癒される機会は制限され、その上ICUという現場はさらに過酷になる現在、バーチャルデスカフェを続けることが(バーチャルなら続けやすいのも事実であり)重要な仕事を担うICUの医療従事者たちのバーンアウトを潜在的に予防する手立てになるのではないかと記しています。
終息のみえないcovid-19の蔓延下。ややもすると死の恐怖にいつ晒されるかもしれない私達生活者はもちろん、治療とケアで死重症化と対峙する医療者側にとっても、デスカフェがメンタルヘルスに役立つというこの話題は、とても魅力的なトライアルです。世界ではより多様な場で、多様な目的や多様なプロトコルで、着々とデスカフェが行われていることを知らせてくれる一報です。
(Death Cafés for prevention of burnout in intensive care unit employees: study protocol for a randomized controlled trial (STOPTHEBURN), Marjorie E Bateman, et..all, 2020 Dec 11;21(1):1019. doi: 10.1186/s13063-020-04929-4. )
(文責:萩原真由美)
7/10 Twitterスペースでオンライントーク炸裂!!
執筆代表・企画吉川先生と執筆・編集萩原さん+共同執筆メンバーが、執筆過程とデスカフェサミット2020を振り返りながら熱く語るスペシャルトークです。編集秘話も続出するとか?
開催日 7月10日(日)午後7時から8時
会 場 オンライン(Twitterスペースを利用します)
今夜の ABEMAPrimeさんで、対話カフェさんの様子が取り上げられます。
またスタジオのゲストには、グラレコを用いたカフェを開催している菅野さんも登場の予定です。
1週間はアーカイブで観ることができます。ぜひご覧になってみて下さい。
ABEMAPrime ht
デスカフェドットコム https://deathcafe.com 。デスカフェを開催しようと思った方なら、おそらく1度は訪れたことがあるサイトではないでしょうか。
ご存じの通り、文化人類学者で死生学者でもあったバーナード・クレッタズがスイスで始め、続けていた死を語るカフェ「Café Mortel」を2011年に英語版の「デスカフェ」にして、ロンドンで開催したのがジョン・アンダーウッドという社会起業家です。彼はロンドン初のこのデスカフェを開催するにあたり、精神保健の専門家であった母親のスーザン・バースキー・リードとともに<deathcafe.com>というWebサイトを立ち上げて、ここにデスカフェの開催マニュアルと開催告知板ページを掲載しました。このサイトができてたことで、デスカフェは急速に世界に広まりましたが、2017年6月27日にジョン・アンダーウッドは突然亡くなり、以降、母親と妹のジュールズ・バースキーによって、このサイトは運営されています。
梅雨の6月、このサイトにアプローチしてみると、まず,「Death Café & Covid –19」という、妹のジュールズ・バースキ ーによる投稿に迎えられます。彼女は、Covid -19 という感染症ウイルスの蔓延によって健康と幸福が危機に晒されている、現在のような前例のない脅威について、死を語る必要がさらに増しているにもかかわらず、お互いが対面で語り合えない無期限エポックに私たちがいることを冷静に分析しています。その文脈の行間には、冷酷な覚悟のようなものまで伝わってきます。 そして、Zoom, Facetime, Googleハングアウト、Skype 等を通じたバーチャルなデスカフェをすすめ、それでもこのサイトに来れば自分たちとコンタクトできるので、こんな状況が遠い過去のことになるまで、みんな心身ともに元気で、熱い思いを捨てずにいこうと励ましを送っています。
そんなメッセージを受け止めながら、世界中でそれでも日々どこかで開催されているデスカフェの告知を見てみると、ニューヨークのある町では、6月30日に図書館の駐車場で屋外のデスカフェが行われるそうです。 2011年9月にこのサイトができてからちょうど10年めの現在、ここの掲示板で告知されたデスカフェだけでも、現在で78ヵ国で12,681回のデスカフェが行われているそうです。私たちの国、日本ではこのサイト告知を利用しているデスカフェがほとんどないことを考えれば、この数字よりはるかに多くのデスアカフェが世界で行われているのではないでしょうか。きっと、これからもまだまだ増えてゆくでしょう。何故って、ますます死は身近な存在になりつつあるからです。科学が発達するほど、自然の脅威から身をまもる文明が発達するほど、今日のCovid -19 のように、自然界の生物が連れてくる死の影も濃くなる可能性を否定できない世界に私たちはいるのですから。だからこそ、死を語り合いながら、人間という生き物の存在を 見つめてみるデスカフェから離れられそうもない、 そう思いませんか? (文責・萩原真由美)
『メメント・モリ:死を想え』という言葉があります。自分自身が死ぬ存在であることに改めて気付かされ、自分の死の瞬間を否応なしに、リアルに想わざるを得ない、過去の戦争、大災害、飢饉、疫病がありました。そこで、大量に亡くなられた人々を目の当たりにして生まれた言葉です。今日においても、多死社会の本格的到来や、新型コロナウイルス感染が全世界に蔓延、さらに変異株が出現し始め、『死』を遠ざけることは難しくなってきています。
特別養護老人ホーム三思園では、「看取りケア」を行い、100人いれば、100通りの「看取りケア」がある中で、「死の瞬間」は皆一様に、あまりにも儚いものです。これに、幾度も職員が驚愕し、悲嘆にくれ、近い距離で「死を想うこころ」が育まれ、「死」から「生」を学び「死生観」が醸成されて居ると思います。さらに、職員、家族などが心の折り合いをつけるための、新たなケアとして『施設葬』が定着しはじめています。
左の画像は、特別養護老人ホーム三思園にて、「施設葬」が執り行われている様子です。
「お寺さん」はいません。職員の想いで創られ、家族と職員、入所者で送る「想葬・創葬・添葬」です。
コロナ感染対策が施されています。手前には、看護実習の学生さんもいます。
「ACP:人生会議」を何度も繰り返し行い、病院ではなく、施設での看取りを選択されたご家族様でした。
家族会では、万が一のときの縁起でも無い話ができるカードゲームにも参加されていました。
「デスカフェ」オンラインでも楽しめるカードゲーム津軽弁バージョン「どせばいい?ゲーム」を企画中です。ご期待ください。詳しくは、三思園ホームページ(公式)にアクセスしてください。
青森県青森市 中央福祉会/特別養護老人ホーム三思園 看護師長 高橋
sanshien de cafe
第2回の開催です。 第2回は今週金曜日の6月18日に開催されます。
今回も見逃し配信付き、懇親会付きです。
詳細はこちらからご確認ください
http://ptix.at/KvhgGv ○○◎◎────────○○◎
新教養主義宣言 事務局 木村 知司
mail:kimura@wirelesswire.jp ○○◎◎────────○○◎