デスカフェとは

死を語る⋯⋯Death Cafe/デスカフェ??

その名も「Death Cafe/デスカフェ」⋯⋯死のカフェ?? ちょっと恐ろしげな名前ですが、実店舗のカフェということではなく、「死についてお茶を片手に語る場」がデスカフェ。

 

目次Death Cafe/デスカフェってどんなところ?

 

カフェなので、飲み物はお茶やコーヒー。つまみは、「死」。時には死んだ人もきて、向こうの世界のことを話してくれます。なんて…、もちろんウソです。そんな“おどろおどろしい”ところでは、もちろん、ありません。 オンラインではできませんが、会場開催の時には、納棺体験できるデスカフェもあり、「えっ? おお棺の寝心地って?」なんて一瞬心が引いていたのに、蒸し暑かったという感想を述べたとたん、「大丈夫です。本番ではドライアイスが入りますから」という応えが返ってきて、みんな大笑い、とか。なぜか、不思議と笑いがたくさん生まれるのが、デスカフェの魔術。

死を話すって、構えたり、見栄を張ったりして話せることではないし、相手を打ち負かす必要もないし。利害関係も上下関係も、相談とアドバイザーの関係もないところなので、みんなとてもフラットな関係で、素直になれて、優しい笑顔が生まれるところなんです。宗教、国籍、年齢、性別等に関係なく、終末、看取り、近親者の死という経験を抱えた者、当事者、死について学びたい者などが分け隔てなくつながる場、です。

 

いつ、どこから始まったの?

 

スイスの社会学者Bernard Crettazが1999年に妻が亡くなったことをきっかけに,死について語り合う場を思いついたことから始まったと言われています。

イギリスの社会起業家Jon Underwoodがdeathcafe.comを立ち上げてデスカフェ開催のガイドラインを公開したことから、世界中に広まりました。現在、世界70カ国以上で10000回以上のデスカフェが行われていますまた、日本では、参加する世代が実に幅広く、形式も様々に独自の発展を見せています。

Death Cafe/デスカフェって、実際には誰が主催して、どんな人が来るの?

 

今はオンラインが主流ですが、会場開催できる時には、カフェ、お寺、公民館、事務所など、いろいろなところで行われています。それはいろいろな職種の主催者がいるから。僧侶、看護師、看取り師、心理カウンセラー、図書館司書、終活コーディネートしている葬儀社、などなど。

その特徴に合わせて集まる人の顔ぶれにも少しずつ変化がありますが、どこのデスカフェ でも、どんな人が来てもウエルカムで迎えてもらえるのもデスカフェのいいところ。様々な職種の主催者ですが、みんな人の心を受け止めるプロでもあります。

場のキーワードは、自主性。強制されて出る場でもなく、誰かから誘われたから否応なしに参加する場でもありません。かえって親しい間柄や家族では言えない本音や悩みも開示でき、緩やかに繋がれるコミュニケーションの場です。そんな場所、意外と現代のライフスタイルではないと思いませんか?